問 題
腸管出血性大腸菌に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 腸管出血性大腸菌による食中毒は、近年(2005~2010年)の発生件数が最も多い食中毒である。
- 感染後産生されるベロ毒素が、重篤な中毒症状を起こす。
- 二次感染を起こさない。
- 腸管出血性大腸菌感染症は、新興感染症の1つである。
- 腸管出血性大腸菌感染症は、感染症法(注)において、二類感染症に分類される。
(注:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)
正解.2, 4
解 説
食中毒の原因第1位は、ノロウイルスです。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 はその通りの記述です。
腸管出血性大腸菌は、例えば汚染された生牛肉を料理したまな板などから他の食材へと二次感染します。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 はその通りの記述です。
新興感染症とは、WHOの定義によれば、かつては知られていなかったこの20年間に新しく認識された感染症で、局地的に、あるいは国際的に公衆衛生上の問題となる感染症です。ヘリコバクター・ピロリや、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスなどもによる感染症が含まれています。
腸管出血性大腸菌感染症は、第三類感染症です。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2,4 です。
参考) 衛生薬学 3-3 3)
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