問 題
日本薬局方イソソルビドの定量法に関する記述1~3のうち、正しいのはどれか。また、( a )に入る係数として4~6のうち、正しいのはどれか。それぞれ1つずつ選べ。ただし、イソソルビドのとする。
「本品約10gを精密に量り、水に溶かし、正確に100mLとし、層長100mmで20±1℃における旋光度αDを測定する。
イソソルビド(C6H10O4)の量(g)=αD×( a )」
- 旋光度の測定には、通例、光線としてナトリウムスペクトルのD線が用いられる。
- 物質が旋光性を持つためには、分子の中に少なくとも1個の不斉炭素がなければならない。
- イソソルビドの溶液は、偏光の進行方向に向き合って見るとき、偏光面を左に回転させる。
- 4.55
- 2.20
- 0.455
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 はその通りの記述です。
不斉炭素がなくても、旋光性をもつことはあります。また、旋光度が+であるということは、右旋性ということです。よって、選択肢 2,3 は誤りです。
比旋光度は、下の式により定義されます。
[α]20D:比旋光度
α:旋光度(実測)[°]
l:試料セルの長さ[mm]
c:溶液の濃度[g/mL]
本品 10g の中にイソソルビドが a (g)入っているとすると、水に溶かし 100mL としていることから、上式の c は 0.01a です。また、l=100、[α]20D =45.5 なので、上式に代入すると
となります。
以上より、正解は 1,5 です。
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