薬剤師国家試験 第97回 問110 過去問解説

 問 題     

基原植物に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. オウレンとオウバクの基原植物はミカン科に属し、主要成分としてインドールアルカロイドを含む。
  2. ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコイリドイド配糖体を含む。
  3. ダイオウとセンナの基原植物はマメ科に属し、主要成分としてビアントロン類を含む。
  4. トウキとセンキュウの基原植物はセリ科に属し、主要成分としてリグナン類を含む。
  5. オンジとセネガの基原植物はユリ科に属し、主要成分としてステロイドサポニンを含む。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

オウレンの基原植物は、オウレン(キンポウゲ科)です。主成分はベルベリンです。オウバクの基原植物は、キハダ(ミカン科)です。 主成分はベルベリンです。よって、選択肢 1 は誤りです。

ゲンチアナの基原植物は、ゲンチアナ(リンドウ科)です。 リュウタンの基原植物はトウリンドウ(リンドウ科)です。これらの主成分は、セコイリドイド配糖体です。よって、選択肢 2 は正解です。

ダイオウの基原植物は、ダイオウ(タデ科)です。主成分は、センノサイド類、アントラキノン類です。センノサイド類は、より大きな区分としてアントラキノンが2つ重合した骨格を持つビアントロン類と呼ばれることもあります。センナの基原植物は、センナ(マメ科)です。主成分はセンノサイド類です。よって、選択肢 3 は誤りです。

トウキの基原植物は、トウキ(セリ科)、センキュウの基原植物は、センキュウ(セリ科)、これらの主要成分はフタリド類が主成分である精油です。ちなみに、リグナン類は、フェニルプロパノイドの中で、C6-C3 単位が、2~4 個縮合して生成する化合物群のことです。よって、選択肢 4 は誤りです。

オンジの基原植物は、ヒメハギ(ヒメハギ科)です。セネガの基原植物は、セネガ(ヒメハギ科)です。これらの主要成分は、主成分は、トリテルペノイドサポニンです。サポニン含有なので、生薬粉末に水を加えて激しく振ると発泡します。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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