問 題
VDT(visual display terminal)作業従事者に多くみられる健康障害はどれか。1つ選べ。
- 熱中症
- 職業性レイノー症候群
- 頸肩腕症候群
- 難聴
- 潜函病
解 説
特定の職業に従事することにより、罹患する確率が他と比べて高くなる病気の総称を職業病と呼びます。VDT 作業に従事する労働者の、代表的な職業病は頸肩腕症候群です。頸肩腕症候群とは、首筋から肩・腕にかけての痛みやしびれ感といった症状を訴える全ての症例の中で、検査などで病因が確定できないもののことです。
以上より、正解は 3 です。
ちなみに熱中症は、金属精錬や金属溶融作業従事者の職業病として知られています。※熱中症は、屋内、屋外問わず、高温や多湿の環境においておきる身体適応障害による症状の総称です。
職業性レイノー症候群は、振動する工具を使用する作業従事者の職業病として知られています。白ろう病とも呼ばれます。手指の血管収縮に伴い、血行不全となり、手指が蒼白になるといった症状がおきます。
難聴は、ブルドーザの運転手など、大きな音の中で働く作業従事者の職業病として知られています。高い方の音から、耳の聞こえが悪くなっていきます。悪化防止には、耳栓使用がかなり効果的です。(参考: 耳栓の遮音性能をわかりやすく数値で表したものが NRR:Noise Reduction Rating です。どれくらいの dB(デシベル。音の大きさの単位)を遮音するかを示します。 )
潜函病(せんかんびょう)は、水中など、高圧環境での作業者の職業病として知られています。高圧環境での作業後、水上や地上に急に戻った時、血液に溶け込んだ窒素が気泡化して、組織の各所を圧迫したり血行を妨げたりする、ガス塞栓病のことです。筋肉痛や知覚障害などが生じます。ケーソン病、潜水病、減圧症とも呼ばれます。
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