問 題
医学研究に関する記述のうち、ヘルシンキ宣言に照らして正しいのはどれか。 1 つ選べ。
- 宣言の対象となる医学研究には、本人を特定できるヒトの試料やデータを用いる研究も含まれる。
- 資金源の情報は、研究計画書に明示してはならない。
- インフォームド・コンセントを行う能力がない者を対象者にしてはならない。
- 研究開始後、すみやかに倫理審査委員会の審査を受けなければならない。
- 研究の対象となる患者の生命のリスクよりも、研究から得られる経済的利益を優先しなければならない。
解 説
ヘルシンキ宣言は、1964 年 世界医師会総会における、人間対象の医学研究に関する 倫理的原則の宣言です。もととなったのが、第二次世界大戦中におけるナチス・ドイツによる非人道的人体実験に対して行われた 1947 年のニュルンベルク裁判により示されたニュルンベルク綱領です。インフォームドコンセントの実施などについて言及しており、治験の GCP などに生かされています。
選択肢 1 は妥当です。
宣言の対象となる医学研究には、本人を特定できるヒトの試料やデータを用いる研究も含まれます。
選択肢 2 ですが
利益相反を防ぎ、研究の透明性を確保するため、資金源の情報は研究計画書に明示しなければなりません。「資金源の情報は、研究計画書に明示してはならない」わけではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
対象者の意向や福祉を代弁できる親権者、配偶者、後見人など 代諾者から同意を得れば対象にできます。「インフォームド・コンセントを行う能力がない者を対象者にしてはならない」わけではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
研究の安全性を事前に確認するため、研究開始「前」に倫理審査委員会の審査を受けなければなりません。「研究開始後、すみやかに」ではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
被験者の生命・健康などの福祉が最優先です。「患者の生命のリスクよりも、研究から得られる経済的利益を優先」ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
類題 110-78
https://yaku-tik.com/yakugaku/110-078/
参考 ヘルシンキ宣言
https://yaku-tik.com/yakugaku/hk-4-2-1/

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