問 題
脂質異常症治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- アトルバスタチンは、3 – ヒドロキシ – 3 – メチルグルタリル CoA (HMG – CoA) 還元酵素を阻害して、肝細胞の低密度リポタンパク質 (LDL) 受容体を増加させる。
- コレスチミドは、転写因子 SREBP – 1c の活性を抑制して、トリグリセリドの合成を抑制する。
- プロブコールは、小腸コレステロールトランスポーターを阻害して、腸管からのコレステロール吸収を抑制する。
- ベザフィブラートは、ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質 (MTP) を阻害して、超低密度リポタンパク質 (VLDL) の産生を抑制する。
- ニコモールは、ニコチン酸受容体を刺激し、脂肪組織における脂肪分解を抑制して、肝臓への遊離脂肪酸の動員を減少させる。
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 は妥当です。
スタチンについての記述です。
選択肢 2 ですが
コレスチミドは、陰イオン交換樹脂です。転写因子 SREBP – 1c の活性を抑制するわけではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
プロブコールは、肝臓においてコレステロールの異化排泄を促進するほか、抗酸化作用を示します。小腸コレステロールトランスポータを阻害するわけではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
ベザフィブラートは、フィブラート系薬です。PPAR α に結合して活性化させることで結果として、中性脂肪を低下させます。ミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質 (MTP) を阻害ではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
ニコモールについての記述です。
以上より、正解は 1,5 です。

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