問 題
呼吸器系に作用する薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- オキシメテバノールは、オピオイド受容体を刺激して、鎮咳作用を示す。
- L – カルボシステインは、構造中に SH 基を有し、ムコタンパク質のペプチド鎖の連結を切断して、去痰作用を示す。
- フルマゼニルは、末梢性化学受容器を刺激して、間接的に呼吸中枢を興奮させる。
- ブロムヘキシンは、アンブロキソールの活性代謝物であり、肺サーファクタント分泌を促進する。
- ニンテダニブは、血管内皮増殖因子受容体 (VEGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体 (FGFR) 及び血小板由来増殖因子受容体 (PDGFR) のチロシンキナーゼを阻害して、肺の線維化を抑制する。
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 は妥当です。
麻薬性鎮咳剤であるオキシメテバノールについての記述です。
選択肢 2 ですが
L – カルボシステインは、痰中のシアル酸とフコースの構成比の調節により分泌細胞を正常化させたり気道粘膜の修復を行ったりする去痰薬です。ペプチド鎖の連結切断ではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン (Bz) 受容体拮抗薬です。GABAA 受容体の Bz 結合部位を遮断します。Bz 系薬物による鎮静の解除及び、呼吸抑制の改善を示す特異的解毒剤です。「末梢性化学受容器を刺激」ではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
アンブロキソールが、ブロムヘキシンの 活性代謝物 です。「ブロムヘキシンがアンブロキソールの活性代謝物」ではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
小分子チロシンキナーゼ阻害薬であるニンデダニブについての記述です。
以上より、正解は 1,5 です。
類題 107-36
https://yaku-tik.com/yakugaku/107-036/
類題 106-163
https://yaku-tik.com/yakugaku/106-163/

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