薬剤師国家試験 第110回 問117 過去問解説

 問 題     

細胞周期は有糸分裂と細胞質分裂が起こる分裂期 (M 期) と間期に分けられ、間期はさらに G1 期、S 期、G2 期に分けられる。

増殖中の細胞集団の細胞に対して、DNA 結合性蛍光色素で細胞を標識した。このとき蛍光強度は細胞内DNA 量を反映する。個々の細胞の蛍光強度を測定したところ、相対蛍光強度と細胞数の関係は下図のようになった。

G2 期の細胞はどこに分布するか。1 つ選べ。

  1. 領域 A
  2. 領域 B
  3. 領域 C
  4. 領域 A と領域 B
  5. 領域 A と領域 C

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

S 期を経て DNA 量が倍増するので、S 期よりも前の時期である G1 期の細胞は 相対蛍光強度が 1 の領域に、S 期よりも後の 時期である G2 期の細胞は 相対蛍光強度が 2 である領域 C にそれぞれ分布します。

DNA 合成途中である S 期の細胞は、時期によって 相対蛍光強度 1 ~ 2 に幅広く分布します。

つまり
領域 A は G1
領域 B は S 期
領域 C は G2 に対応しています。


以上より、正解は 3 です。

参考 細胞の増殖と死
https://yaku-tik.com/yakugaku/kise-4-1/

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