問 題
白癬及びその治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 足白癬の原因で最も頻度の高いのは、カンジダ・アルビカンスである。
- 足白癬への外用薬による治療は、1 週間で中止する。
- 爪白癬の治療には、内服薬は用いられない。
- イトラコナゾール錠は、妊婦又は妊娠の可能性のある女性に禁忌である。
- テルビナフィン塩酸塩錠の副作用として、重篤な肝障害がある。
正解.4, 5
解 説
選択肢 1 ですが
カンジダ・アルビカンスにより引き起こされるのは、皮膚・粘膜カンジダ症です。口腔内、消化管などに常在するカンジダ・アルビカンスによって引き起こされます。足白癬の原因で最も頻度の高いのは白癬菌です。白癬菌の代表例は、Trichophyton rubrum:トリコフィトン・ルブルムです。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
足白癬への外用薬による治療は、かゆみなどがなくなってから 最低 2 ~ 3 ヶ月を目安に継続します。「1 週間で中止」ではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
爪白癬の治療は、外用薬ではなく内服薬が用いられます。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は妥当です。
動物実験で催奇形性が報告されており、妊婦又は妊娠している可能性のある女性に禁忌です。
選択肢 5 は妥当です。
テルビナフィンの警告として、 重篤な肝障害及び汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があります。
以上より、正解は 4,5 です。
参考 皮膚真菌症の病態生理、治療薬、注意点
https://yaku-tik.com/yakugaku/bt-4-3-3/
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