薬剤師国家試験 第109回 問126 過去問解説

 問 題     

新生児マススクリーニングとその対象疾患に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

  1. 対象疾患は、後天性代謝異常症及び内分泌疾患である。
  2. 全ての対象疾患のスクリーニングには、タンデムマス法が用いられている。
  3. ガラクトース血症の発見率は、この 10 年間減少し続けている。
  4. メープルシロップ尿症の治療には、分岐鎖アミノ酸制限ミルクの食事療法が行われる。
  5. クレチン症 (先天性甲状腺機能低下症) の治療には、ホルモン補充が行われる。

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

新生児マススクリーニングは、新生児における先天性の代謝異常などの疾患を早期に発見し治療することを目的とした検査のことです。


選択肢 1 ですが

対象疾患は「後天性」ではなく「先天性」の代謝異常や内分泌疾患です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
本試験時点において、従来の「ガスリーテスト」によって 内分泌疾患 及び 糖質代謝異常に関してスクリーニングされる項目があります。「全ての対象疾患…タンデムマス法が用いられ」るわけではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
検査法の改良などを考慮すれば、減少し続けているということはないと考えられます。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 は妥当です。
対象疾患に対する療法についての記述です。


以上より、正解は 4,5 です。

類題 106-19
https://yaku-tik.com/yakugaku/106-019/

参考 新生児マススクリーニング
https://yaku-tik.com/yakugaku/es-3-2-3/

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