薬剤師国家試験 第108回 問130 過去問解説

 問 題     

食品添加物 A ~ E に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。

  1. A は、かんきつ類やバナナに使用される防かび剤である。
  2. B は、ショ糖の 200 倍の甘さがある甘味料である。
  3. C は、酸性領域で効力のある保存料である。
  4. D は、金属封鎖作用のある酸化防止剤である。
  5. E は、酸性のタール色素である。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

完璧に構造から判断できなくても、 2,3,5 を誤りとしたい問題です。

選択肢 1 は妥当です。
チアベンダゾールです。(参考 食品添加物のうち、保存料について 97-123)。

選択肢 2 ですが
デヒドロ酢酸ナトリウムです。保存料の一種であり、甘味料ではありません。選択肢 2 は誤りです。(参考 食品添加物 105-124)。

選択肢 3 ですが
グルタミン酸ナトリウムです。うま味調味料として知られています。保存料ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
EDTA です。

選択肢 5 ですが
アスパルテーム類似化合物 と見れば、甘味料と推測できると思われます。ネオテームという甘味料です。アスパルテームを還元的 N – アルキル化することによって合成される、ジペプチドメチルエステル誘導体です。タール色素ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。

参考 衛生薬学まとめ 代表的な食品添加物 

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