薬剤師国家試験 第108回 問43 過去問解説

 問 題     

血液脳関門の実体である細胞はどれか。1 つ選べ。

  1. 神経細胞
  2. 周皮細胞 (ペリサイト)
  3. 星状膠細胞 (アストロサイト)
  4. 脈絡叢上皮細胞
  5. 脳毛細血管内皮細胞

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

血中の薬物は、脳へそれほど移行しません。それはなぜか といえば2点理由があります。1:血液脳関門の存在(血液 → 脳へのダイレクトコースを防ぐ)、2:血液脳脊髄液関門の存在 (血液→脊髄液のコースを防ぐ)の2点です。イメージとしては、以下の図のようになります。



血液脳関門(Blood brain barrier = BBB と略す。)の実体は、毛細「血管」の「内皮細胞」です

一方、血液脳脊髄液関門(Blood-cerebrospinal fluid barrier = BCSFB と略す。)の実体は、「脈絡叢」の「上皮細胞」です。

以上より、正解は 5 です。
類題 104-164(薬物の脳以降に関する問題)
参考 薬剤学まとめ 薬物の脳への移行 



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