問 題
EBMの実践に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 最初のプロセスは「問題解決のための情報収集」である。
- 情報を効率的に収集するために、一次資料の調査から開始する。
- PICO 又は PECO とよばれる 4 つの要素 (Patient、Intervention/Exposure、Comparison、Outcome) を用いて問題の定式化を行う。
- 論文等に示された研究成果の正確度や再現性を確認することを、内的妥当性の評価という。
- 割りつけられた治療を完遂できず脱落した者を除いた解析は ITT (intention-to-treat) 解析という。
正解.3, 4
解 説
選択肢 1 ですが
EBM とは、evidence – based medicine の略です。「根拠に基づいた医療」と訳されます。実践手順としては、1:問題の定式化→2:情報の収集→3:情報の批判的吟味→4:患者への適用→5:1~4の step の評価 という流れをとります。まず、そもそも問題は何か決めないといけません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
医薬品情報における一次資料とは、新しい知見の報告を主体とし原著記事を収載した資料です。情報の効率的な収集のためには、一次資料を探すためのツールや要約集などである二次資料などからあたっていくのが現実的です。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3,4 は妥当です。
選択肢 5 ですが
ITT 解析とは、臨床試験中に副反応等で当初の割当を変更することがあるのですが、その影響を考慮し、より実用的価値を評価する手法です。(103-304305)。「脱落した者を除いた解析」ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 3,4 です。
類題 102-190、103-192193
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