薬剤師国家試験 第107回 問144 過去問解説

 問 題     

医薬品リスク管理計画に関する説明のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. GCP省令に基づき、医薬品の製造販売後のリスクとベネフィットを評価する。
  2. 安全性検討事項として、重要なリスクを特定し、それに対して安全性監視計画とリスク最小化計画を策定・実施する。
  3. 安全性検討事項には、特定されたリスクに加え、潜在的なものや不足情報も含まれる。
  4. 安全性監視計画には、添付文書の作成や改訂が含まれる。
  5. リスク最小化計画には、副作用・感染症報告制度に基づく副作用評価が含まれる。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

医薬品リスク管理とは、開発から市販後までの一貫したリスク管理のことです。ひとつの文書に分かりやすくまとめたものを リスク管理計画 (RMP:Risk Management Plan) と呼びます。

選択肢 1 ですが
「製造販売後」だけを評価するわけではありません。また、GCP 省令は 治験実施基準であり、医薬品リスク管理計画が GCP 省令に基づくわけではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2,3 は妥当です。
RMP の実例 (リンク先は PMDA です。)を1つでよいので眺めておくことを推奨します。

選択肢 4,5 ですが
リスク最小化計画に添付文書作成や改訂が含まれます。安全性監視計画に、副作用評価が含まれます。主語が入れ替わっており、選択肢 4,5 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。
類題 103-190

コメント