薬剤師国家試験 第107回 問90 過去問解説

 問 題     

直近 10 年間の世界アンチドーピング規程において、禁止物質として指定されていない薬物はどれか。1つ選べ。

  1. アセタゾラミド
  2. エリスロポエチン
  3. メチルテストステロン
  4. カフェイン
  5. メチルフェニデート

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

ホルモン関連薬はだめだったから、メチルテストステロンは違うだろう。他の選択肢は・・・?という不安を抱いた問題ではないかと思います。薬の作用から、選択肢 2,5 は誤りと判断できたのではないでしょうか。利尿薬とドーピングについて、この問題を通じて理解を深めておくとよいかと思われます。

選択肢 1 ですが
アセタゾラミドが 利尿薬として用いられることは、基礎知識です。そして、利尿薬は、尿量を増加させることで禁止物質や代謝物の尿中濃度を下げたり、急激に体重の減量を行えることがあるために禁止されます。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
エリスロポエチンは、造血薬です。赤血球数を増加させることから、禁止されます。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
メチルテストステロンは、ホルモン系の薬なので、禁止されます。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
カフェインは、禁止されていません。

選択肢 5 ですが
メチルフェニデート(リタリン)は、第1種向精神薬です。興奮作用があり、禁止されます。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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