107回薬剤師国家試験 問52解説

 問 題     

全身作用を目的としたナファレリン酢酸塩水和物製剤の適用部位として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. 皮膚

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

ナファレリンは
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH :gonadotropin-releasing hormone)誘導体の一種です。反復投与により、下垂体における Gn-RH 受容体が脱感作をおこし性ホルモン分泌を抑制するという作用を持ちます。適応は子宮内膜症などです。(薬理学まとめ ホルモンの分泌異常に用いられる代表的な治療薬)。

ナファレリン点鼻薬を実習等で見ていれば即答ですが、知らなかった場合は、以下のような 2 step で推測するとよいかと思われます。

step1:全身作用を目的なので、肺か鼻です。正解は 2 or 3 です。

step2:吸入薬は、多くが局所作用を目的としています。一方で、点鼻薬では、経口では分解されてしまうペプチド製剤である デスモプレシン点鼻薬について、基礎知識として有していることが期待されます。そこから、同様に点鼻薬で全身効果が期待されているのではないかと考え、最も適切なものとして、鼻を選べるのではないでしょうか。


以上より、正解は 3 です。

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