107回薬剤師国家試験 問24解説

 問 題     

公共用水域の水質汚濁に関する「人の健康の保護に関する環境基準」において、基準値が「検出されないこと」と定められているのはどれか。1つ選べ。

  1. カドミウム
  2. ヒ素
  3. アルキル水銀
  4. トリクロロエチレン
  5. 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

公共用水域の水質汚濁に関する「人の健康の保護に関する環境基準」において、基準値が「検出されないこと」と定められているのは、本試験時点において3つあります。全シアン、アルキル水銀、PCB です。

以上より、正解は 3 です。

知らなかった場合ですが
カドミウム及びヒ素については、米などからヒトがある程度暴露していることは、基礎知識です。(105-127 食品に含まれる金属)。そのため、検出されないこと という定めではなく、ある程度暴露されている量と比較し、一定の基準値があると考えるのが妥当ではないか、と推測し、1,2 は誤りとするとよいかと思います。

選択肢 4 ですが
トリクロロエチレンは、第二種特定化学物質の代表例です。洗浄剤などに用いられており、公共用水域に多少は存在し、基準値が「検出されないこと」ではないのではないかと考えると、選択肢 4 を正解の候補から外せるかと思われます。

選択肢 5 ですが
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素は、生活排水や下水などから微量に含まれるのではないか、検出されないこと と定めてあるのは不自然ではないか、として、誤りと判断できるのではないでしょうか。

あくまでも、知らなかった場合の 一つの推測例です。
試験本番では、知らない問題に必ず出会うのですが、過去 10 年分程度の過去問演習を通じて、繰り返し出てきて身に着けた知識をフル活用して、少しでも当てずっぽで選ぶよりも正解の可能性があがるように考えることが 得点力上昇につながります。少しでも一例として、参考になれば幸いです。

 

コメント