問 題
化学物質のリスク分析において、「消費者、事業者、行政担当者などの関係者の間で情報及び意見を共有することで相互に意思疎通を図ること」を意味するのはどれか。1つ選べ。
- リスク評価
- リスク管理
- リスクコミュニケーション
- 安全データシート(SDS)制度
- マニフェスト制度
解 説
リスク分析の 3 要素 (リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーション) について、リスク評価とは危害要因について、どんな確率でどの程度健康へ悪影響が起きるか に関する科学的評価です。
リスク管理とは
リスク評価の結果を踏まえ、関係者と協議しつつ、科学的知見に基づき、実行可能性、費用対効果等を考慮した上で、リスク低減のための適切な政策・措置を決定、実施することです。
リスクコミュニケーションは
リスク分析全体における情報や意見交換のことです。(105-17 食品の安全性に係るリスク分析)。
「情報及び意見を共有することで相互に意思疎通を図ること」という部分に注目すれば、リスクコミュニケーションと判断できるのではないでしょうか。
以上より、正解は 3 です。
ちなみに、安全データシート(SDS)制度は
事業者による化学物質の適切な管理の改善促進のため、化管法で指定された「化学品」を、他の事業者に譲渡又は提供する際に、当該化学品を譲渡又は提供するときまでに、化管法 SDS (安全データシート)により、当該化学品の特性及び取扱いに関する情報提供、ラベルによる表示の努力義務制度です。
取引先の事業者から化管法SDSの提供を受けることにより、事業者は自らが使用する化学品について必要な情報を入手し、化学品の適切な管理に役立てることが狙いです。かつて MSDS で、国際調和で SDS となっています。(105-140 化審法及び化管法)。
マニフェスト制度とは
産業廃棄物を排出する事業者が、委託先の処理業者に対して責任を持つ制度のことです。(104-136 マニフェスト制度)。
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