薬剤師国家試験 第106回 問337 過去問解説

 問 題     

眼瞼痙れんの診断によりA型ボツリヌス毒素製剤の治療が開始となった。そこで、使用経験のある薬剤師が未経験の薬剤師に、その薬剤調製時の注意事項について指導することになった。

本剤の取扱いについて、適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 溶解前は常温に保存する。
  2. 保存剤を含んでいないが、溶解後3日以降も使用できる。
  3. 溶解後の保存は冷凍を避ける。
  4. 残った薬液は、次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させる。
  5. 溶解時に激しく攪拌し、泡立てると効果が増強するので避ける。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

ボツリヌス毒素は、タンパク質毒素です。凍結を避け、5℃以下冷所保存します。生理食塩水で溶解して使用し、残薬については、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム溶液で失活させます。溶解時は変性を避けるため、泡立ちや激しい撹拌を避けます。保存材は含んでおらず、調製後は速やかに使用します。

以上より、正解は 3,4 です。

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