薬剤師国家試験 第106回 問328 過去問解説

 問 題     

電解質輸液の特徴に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 生理食塩液と 5 %ブドウ糖注射液の 1:1 の混合液は開始液(1号液)に分類される。
  2. 脱水補給液 (2号液) は Kを含み、細胞内液と細胞外液の両方に水補給できる。
  3. 維持液 (3号液) は、Na、Cl、K、Lactateを含む等張電解質液である。
  4. 術後回復液 (4号液) は電解質濃度が低く、細胞内への水補給が期待できない。
  5. リンゲル液は、Na、Cl、Ca2、Kを含む低張電解質液である。

 

 

 

 

 

正解.1, 2

 解 説     

選択肢 1,2 は妥当です。
(99-337,101-335)。

選択肢 3 ですが
1~4号液は低張電解質液です。等張ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
液の電解質濃度が低ければ、細胞内の方が濃度が濃いため、濃度を小さくしようと水が「輸液→細胞内」へと移動します。従って、細胞内の水補給が期待できます。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
リンゲル液は等張液です。低張電解質液ではありません。(99-337)。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,2 です。

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