106回薬剤師国家試験 問134解説

 問 題     

「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」の第一種特定化学物質はどれか。2つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.3, 5

 解 説     

第一種特定化学物質とは、「難分解性、高蓄積性及ぴヒト又は高次捕食動物への長期毒性を有する化学物質」のことです。第一種特定化学物質は、H30 4 月時点で 33 種類規定されています。代表的なものは

・ポリ塩化ビフェニル→選択肢 3
・ポリ塩化ナフタレン→選択肢 5
・ヘキサクロロベンゼン

・アルドリン
・ディルドリン
・エンドリン
・クロルデン

・DDT 
・ビス(トリブチルスズ)オキシド などです。

以上より、正解は 3,5 です。

以下、第一種特定化学の構造を、どこまで覚えればいいかという、学習での目安の一例をあげておきます。

名前から構造が復元できるものについて、構造は覚えない
ビフェニル、ナフタレン、ヘキサクロロベンゼンについては復元できておかしくない。DDT も、略をスペルアウトできれば、ジクロロジフェニルトリクロロエタンなので大丈夫。ビス(トリブチルスズ)オキシドは、スズ (Sn) が入っていて、ビスだから対称性がある構造なので、やはり名前から構造がある程度復元できるため、OK。

アルドリン、ディルドリン、エンドリン、クロルデンの構造について、まとめて「ドローンが Cl をいっぱい運んでる感じ」と覚えておく

あくまでも一例です。どの化合物でもよいので、一度構造を見てみた時の印象を一言でおさえておくとよいのではないかと思います。(それぞれの構造違いが、もし問われたらお手上げですが、さすがにそれは細かすぎて聞かれないのではないかと思われます。)。

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