薬剤師国家試験 第105回 問331 過去問解説

 問 題     

40歳男性。MRSAへの感染が確認され、翌朝よりバンコマイシンを1回1,000mg、1日2回(8:00、20:00)、点滴時間を1時間で投与する予定である。

バンコマイシンの投与量を決定するために最適な採血タイミングはどれか。1つ選べ。なお、この患者におけるバンコマイシンの消失半減期は12時間程度と見積もられている。

  1. 1日目朝の投与開始から6時間後
  2. 1日目夜の投与開始の30分前
  3. 2日目朝の投与開始の30分前
  4. 3日目朝の投与開始の30分前
  5. 5日目夜の投与開始の30分前

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

バンコマイシンは、腎毒性回避のため「トラフ」を測定します。

投与間隔=半減期の場合、4~5半減期程度で定常状態とみなします。従って、48 ~ 60 時間程度経った時を測定できればよいと考えます。

選択肢を見ると、3 日目朝(1日目朝の投与から 48 時間経過)の投与開始 30 分前であれば、ほぼ定常状態に達しており、妥当なタイミングと考えられます。

以上より、正解は 4 です。

類題 103-274
参考 薬剤学まとめ 連続投与における血中濃度計算

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