問 題
仮説検定を有意水準5%で行ったところ、帰無仮説は棄却できなかった。この検定に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 第1種の過誤を犯す可能性の程度は5%である。
- 第2種の過誤が生じている可能性がある。
- 帰無仮説は肯定されたと解釈される。
- 有意水準を1%とすれば、帰無仮説は棄却されやすくなる。
- 有意水準を変えなければ、標本数を増やしても、帰無仮説が棄却される見込みは変わらない。
正解.1, 2
解 説
選択肢 1 は妥当な記述です。
第 1 種の過誤とは「帰無仮説 H0 は本当は正しい。→棄却されるべきではない→ミスって、棄却しちゃった。。。」という誤りです。危険率 5% なので、この過誤を犯す可能性は 5% です。
選択肢 2 は妥当な記述です。
第 2 種の過誤 とは「帰無仮説 H0 が嬉しいことに、本当は違う」→棄却されるべき→ミスって、棄却できなかった。。。 という誤りです。今回棄却できていないので、この誤りをしている可能性はあります。
選択肢 3 ですが
帰無仮説が棄却できなかったからといって、帰無仮説が肯定されたわけではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
危険率が 1% であれば、よりいっそう異常な値がでなければ棄却しない、ということなので棄却されにくくなります。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
標本数を増やすことで、検出力が高くなるため、棄却される見込みは高くなります。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,2 です。
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