薬剤師国家試験 第105回 問190 過去問解説

 問 題     

せん妄に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 不可逆性の錯乱と認知の変化を特徴とする。
  2. 認知症とせん妄は容易に鑑別できる。
  3. 原則として身体拘束を必要とする。
  4. 発現機序は明らかにされている。
  5. 振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1つである。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

せん妄状態とは、意識混濁に加えて、奇妙で脅迫的な思考や幻覚や錯覚が見られるような状態のことです。

選択肢 1 ですが
「不可逆性」とは「元に戻らない」という意味です。せん妄は可逆的なことが多いです。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
両者の併存もしばしば見られ「容易に鑑別」は誤りと考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
予防や原因の除去をまず試みます。「原則として身体拘束を必要」とはしません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
原因が多因子であり、明確にはなっていません。よって、選択肢 4 は誤りです。

以上より、1~4誤りなので、正解は 5 です。

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