薬剤師国家試験 第104回 問337 過去問解説

 問 題     

6歳男児。体重20kg。歯科診療所で抜歯後、母親がこの男児の処方箋を薬局に持参した。

男児はシロップ剤が苦手のため、母親は粉薬への変更を希望した。薬局にはアセトアミノフェン細粒20%がある。

アセトアミノフェンシロップ2%及び細粒20%の添付文書には、「通常、アセトアミノフェンとして、体重1kgあたり1回10~15mgを経口投与する」と記載されている。

本症例に対し、薬剤師が処方医に対して行う対応の中で適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. アセトアミノフェンの1回量が過剰であることを疑義照会する。
  2. アセトアミノフェンの1回量が不足であることを疑義照会する。
  3. アセトアミノフェン細粒20%1回量2g、5回分への変更提案をする。
  4. アセトアミノフェン細粒20%1回量1g、5回分への変更提案をする。
  5. アセトアミノフェン細粒20%1回量0.5g、5回分への変更提案をする。

 

 

 

 

 

正解.2, 4

 解 説     

体重 1kg あたり 1回 10 ~ 15mg なので 20kg なら 1回 200 ~ 300mg です。シロップ 8mL = 8g です。2% なので、含有するアセトアミノフェンは 8 × 0.02 = 0.16g = 160mg です。不足を指摘する必要があります。

細粒にすると 1回量 2g であれば、20% なので 400mg となり多すぎます。1 回量 1g であれば、20% なので 200mg で妥当です。1 回量 0.5g であれば、20% なので 100mg で少なすぎます。

以上より、正解は 2,4 です。

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