問 題
ある薬物の静注用の水性注射剤の製造工程を図に示した。本注射剤及びその製造工程に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- アの操作として、高圧蒸気法を用いなければならない。
- イの操作は、10-6以下の無菌性保証水準が得られる条件で行われる。
- 容器Aは、日本薬局方一般試験法のエンドトキシン試験法に適合しなければならない。
- 溶剤Bは、日本薬局方一般試験法の発熱性物質試験法に適合しなければならない。
- 充てんは、表示量の±5%の範囲で行う。
正解.2
解 説
ア は、選択肢 1 の「高圧蒸気法」という用語もふまえて考えれば「滅菌」と考えられます。ガラス容器の滅菌方法は、高圧蒸気法の他に、乾熱滅菌法も用いられます。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は妥当な記述です。
「無菌性保証水準」とは、滅菌後に生育可能な1個の微生物が製品上に存在する確率のことです。10-n という形で表されます。
選択肢 3 ですが
ガラス容器なので「ガラス容器試験法」に適合すればよいと考えられます。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
エンドトキシン試験法です。困難な場合に、発熱性物質試験法でもよいとされています。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
注射剤なので「表示量よりやや過剰に摂取できる量が容器に充てんされている」ことが必要です。±ではないと考えられます。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
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