薬剤師国家試験 第104回 問134 過去問解説

 問 題     

大気汚染物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 二酸化硫黄から生じる硫酸ミストは、他の硫黄酸化物と比べ、目や気道粘膜への刺激が強い。
  2. ザルツマン法を用いて、一酸化窒素と二酸化窒素を分別定量する際は、二酸化窒素を一酸化窒素に還元しなければならない。
  3. 一酸化窒素は、ヘモグロビンと結合してニトロソヘモグロビンを生成し、血液の酸素運搬能を低下させる。
  4. 光化学オキシダントの年平均濃度は漸減傾向にあり、全国的に環境基準を達成している。
  5. 光化学オキシダントの測定では、溶液導電率法によりオゾンを定量する。

 

 

 

 

 

正解.1, 3

 解 説     

選択肢 1 は妥当な記述です。

選択肢 2 ですが
ザルツマン試薬は、NO2 に反応しますが、NO とは反応しません。従って「一酸化窒素」を「二酸化窒素」に「酸化」しなければならない、という記述と考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。(98-137

選択肢 3 は妥当な記述です。

選択肢 4 ですが
光化学オキシダントについては、現在の所、全くといっていいほど環境基準を達成していません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
「溶液導電率法」は SOx 測定法です。光化学スモッグの測定法は中性ヨウ化カリウム法です。(100-139,102-139

以上より、正解は 1,3 です。

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