104回薬剤師国家試験 問111解説

 問 題     

ヒトの微小管に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 体細胞分裂の際に生じる紡錘糸は、微小管により構成されている。
  2. 微小管はアクチンとミオシンが重合したものである。
  3. 神経細胞において、微小管は軸索輸送に関与する。
  4. 微小管の脱重合を阻害すると、腫瘍細胞の増殖が促進される。
  5. 微小管は、細胞外マトリックスの主要な成分の1つである。

 

 

 

 

 

正解.1, 3

 解 説     

選択肢 1 は妥当な記述です。

選択肢 2 ですが
微小管はチューブリンが重合したものです。アクチンとミオシンが重合したわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当な記述です。

選択肢 4 ですが
タキサン系抗がん剤(パクリタキセルなど)を考えれば、微小管脱重合を阻害すれば、腫瘍細胞増殖「抑制」と判断できるのではないでしょうか。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
微小管は「細胞骨格」の主要成分です。細胞外マトリックスではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,3 です。
参考)生化学まとめ 細胞骨格を形成するタンパク質の種類と役割

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