問 題
69歳女性。皮膚科を受診し、四肢の皮膚湿疹に対して以下の処方箋を持ち、初めてこの薬局を訪れた。薬剤師が薬を取りそろえる前にお薬手帳で併用薬を確認したところ、女性はラタノプロスト点眼液を処方されていた。
なお、副作用歴やアレルギー歴は無いとのことであった。女性は今回の処方薬を初めて使用する。
問306
処方監査に基づく疑義照会について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 処方に誤りがあり、疑義があったにもかかわらず、薬剤師が疑義照会をせず、そのため患者に健康被害が発生した場合、処方医が損害賠償責任を負うが、薬剤師は負わない。
- 疑義照会は、処方医でなくても医師に行えばよい。
- 処方箋中に法令に定められた事項が記載されていない場合には、疑義照会を行わなければならない。
- 患者がお薬手帳を持参しない場合には、併用薬はないものとして疑義の有無を判断する。
- 疑義照会による医師からの回答の内容は処方箋に記入しなければならない。
問307
これらの処方の疑義照会において、変更を提案すべき処方はどれか。1つ選べ。
- 処方1
- 処方2
- 処方3
- 処方1と処方2
- 処方1と処方3
- 処方2と処方3
正解.
問306:3, 5
問307:1
解 説
問306
ラタノプロスト点眼中なので、緑内障、高眼圧と考えられます。
選択肢 1 ですが
疑義照会をせず、健康被害が発生した場合、薬剤師にも損害賠償責任が生じます。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
処方医でなければ処方意図がわかりません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は、正しい記述です。
選択肢 4 ですが
併用薬がないものとするのではなく、併用薬がないかを聞き取りにより確認し疑義の有無を判断します。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、正しい記述です。
以上より、正解は 3,5 です。
問307
緑内障患者で、処方1が抗コリン作用があるため、疑義照会を行いエピナスチンなどへの処方変更を提案すべきです。
以上より、正解は 1 です。
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