薬剤師国家試験 第103回 問118 過去問解説

 問 題     

サイトカインに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. IFN-γ(インターフェロン-γ)は、マクロファージを活性化して、その貪食能を増強させる。
  2. エリスロポエチンは、主に脾臓で生合成・分泌される。
  3. IL-2(インターロイキン-2)は、キラーT細胞の増殖及び分化を抑制する。
  4. IL-4(インターロイキン-4)は、Th0細胞(0型ヘルパーT細胞)からTh1細胞(1型ヘルパーT細胞)への分化を促進する。
  5. TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)は、免疫抑制作用を示す。

 

 

 

 

 

正解.1, 5

 解 説     

サイトカインとは、免疫系細胞から分泌されるタンパク質の総称です。

選択肢 1 は、正しい記述です。

選択肢 2 ですが
エリスロポエチンは、腎臓で産生される糖タンパク質です。脾臓ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 ですが
インターロイキンとは、白血球により分泌されるサイトカインの一種です。その中でインターロイキン2は、T細胞、B細胞、NK細胞などを「活性化」させる作用を持ちます。また、インターロイキン 4 は、Th「2」 細胞への分化に大きく寄与するとされています。よって、選択肢 3,4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。

以上より、正解は 1,5 です。
類題 99-119

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