薬剤師国家試験 第103回 問98 過去問解説

 問 題     

日本薬局方で確認試験が適用される対象医薬品、使用する試液、確認試験の結果の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.1, 2

 解 説     

選択肢 1 は、正しい記述です。
対象医薬品はナプロキセンです。プロピオン酸系 NSAIDs です。カルボキシル基の確認を行う試薬で、結果も正しい色です。

選択肢 2 は、正しい記述です。
対象医薬品はコルチゾールです。還元性の確認を行う試薬で、Cu2O (赤色)の沈殿が生じます。

選択肢 3 ですが
対象医薬品は、カイニン酸です。グルタミン酸受容体アゴニストとして神経学的実験に用いられたりします。また、回虫の駆除薬として用いられます。試薬はニンヒドリン試液でよいのですが結果は「黄色」です。緑色ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
対象医薬品は、ベンゾカインです。エステル型局所麻酔薬です。4-アミノアンチピリンが出てきたらフェノール性の水酸基の呈色反応と考えればよいです。結果は赤色です。ベンゾカインにフェノール性 OH は見当たらず、明らかに誤りです。

選択肢 5 ですが
対象医薬品は。レボドパです。パーキンソン病で用いられます。試薬は津田試薬などです。アミノ基のカップリング反応による呈色反応の試薬です。赤紫色を呈するため、色との組合せが明らかに誤りです。

以上より、正解は 1,2です。

コメント