薬剤師国家試験 第103回 問46 過去問解説

 問 題     

糸球体ろ過速度に対する腎クリアランスの比がほぼ1に等しいのはどれか。1つ選べ。

  1. アンピシリン
  2. イヌリン
  3. インドシアニングリーン
  4. グルコース
  5. パラアミノ馬尿酸

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

問題文から「糸球体ろ過速度と腎クリアランスが等しくなるような物質がどれか」と考えるとよいです。

糸球体ろ過速度(GFR)の理想的測定法はイヌリン投与して尿中への排泄量を測定することです。なぜなら、イヌリンは再吸収も分泌も受けないためイヌリンの腎排泄量がわかれば糸球体ろ過された血液量がわかるというわけです。

このイヌリンの投与をCLという観点から改めて考えてみるとまず、腎CL =「糸球体ろ過 CL」 + 「分泌 CL」 - 「再吸収 CL」です。ここでイヌリンの場合、分泌と再吸収がないので、腎CL=糸球体ろ過CL といえます。

以上より、正解は 2 です。

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