102回薬剤師国家試験 問186解説

 問 題     

インフルエンザの病態、診断及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. インフルエンザウイルスは、A、B、Cの3つの型に分類され、いずれもヒトに感染して典型的なインフルエンザ症状を発症させる。
  2. インフルエンザによる死亡率が最も高い年代は、15歳以下の子供である。
  3. 迅速診断には、鼻腔・咽頭拭い液を用いた酵素免疫測定法が用いられる。
  4. インフルエンザを発症した小児の解熱には、アセトアミノフェンは推奨されない。
  5. 慢性呼吸器疾患などのハイリスク患者にはオセルタミビルの予防内服が認められている。

 

 

 

 

 

正解.3, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
インフルエンザウイルスは、A ~ C の3つの型に大別されます。人に感染し典型的症状を引き起こすのは A,B です。C は含まれません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
罹患率が最も高いのは、子どもです。しかし、死亡率が高いのは、老人です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、正しい記述です。

選択肢 4 ですが
インフルエンザ時の解熱薬としては、アセトアミノフェンが推奨されます。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。
予防投与の場合、患者と接触後できるだけ早期に投与を行うことが重要です。(予防投与は薬の適応はあるが保険適用はできず、現在のところ、全額自己負担となります。)

以上より、正解は 3,5 です。

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