薬剤師国家試験 第102回 問134 過去問解説

 問 題     

ある農薬を様々な濃度で餌に混ぜ、ラットに2年間与え、慢性毒性を評価したところ、何らの病変も認められなかった最大の農薬濃度は0.02%であった。以下の条件のとき、この農薬の1日許容摂取量(ADI、mg/kg 体重/日)として最も近い値はどれか。1つ選べ。

  • ラットの1日あたりの摂餌量:25g
  • ラットの平均体重:250g
  • ヒトの平均体重:50kg
  • 安全係数:100
  1. 0.01
  2. 0.2
  3. 5
  4. 20
  5. 125

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

問題文の条件より、250g のラットが、エサ 25g × 0.02 % = 25g × 0.0002 = 0.005g = 5mg の農薬を毎日摂取して大丈夫だった、ということです。※ 1 % = 0.01 であることに注意します。

すると、もし体重が 1kg = 1000g のラットなら、体重が4倍なので 「5mg × 4 = 20mg」 の農薬を毎日摂取して大丈夫であると考えられます。

種差を考慮する安全係数が 100 なので、20 ÷ 100 = 0.2 mg(/kg) であれば毎日とっても大丈夫ということになります。

以上より、正解は 2 です。

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