問 題
クロマトグラフィーの分離パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ピーク高さと保持時間が同じなら、ピーク幅が狭いほど理論段数(N)は大きい。
- シンメトリー係数(S)が1より小さいとき、ピークはテーリングしている。
- カラムの長さが2倍になると、理論段高さ(H)は2倍になる。
- 同一の分離条件で2つの化合物の保持時間が同じ場合、両者の分離係数(α)は1である。
- 分離度(Rs)は、2つのピークの保持時間の関係を示し、ピーク幅に依存しない。
正解.1, 4
解 説
選択肢 1 は、正しい記述です。
※理論段数 N = 5.54 ×tr / W0.5h2 です。ピーク幅が狭ければ、W や W0.5h は小さくなります。すると分母が小さくなるので理論段数は大きくなります。
選択肢 2 ですが
シンメトリー係数とは、W0.05h / 2f のことです。1より大きい時に、ピークはテーリングしています。小さい時では、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
理論段高さ = L ÷ 理論段数 です。L が 2 倍になれば、2 倍になるようにみえますが、L の変化と共に、理論段数も変わります。従って、2倍になるとはいえません。
選択肢 4 は、正しい選択肢です。
選択肢 5 ですが
分離度とは、2つのピークがある時にどれぐらい重ならず離れているかを示す度合いです。保持時間の間隔が同じであれば、ピーク幅によって2つのピークが重なる割合が変わります。従って、分離度はピーク幅に依存します。よって、選択肢 5 は誤りです。
コメント