問 題
t 分布に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 平均値に対して左右非対称の分布である。
- 平均値は 1 である。
- ガウス分布ともよばれる。
- 母集団の標準偏差が未知のときの統計解析に使用される。
- 順序尺度データの統計解析に使用される。
正解.4
解 説
t分布とは、サンプルの少なさを考慮した正規分布(=ガウス分布)のようなものと考えるとよいです。左右対称、平均は0です。
代表的な t 検定の 適応例は「母集団の母平均、分散がなぞでサンプルを10個ぐらいとりました→さぁ、母集団の平均は?」という問題です。
他には「2つの集団がいて同じテストを受けた時、平均に差があるか両側検定で検定せよ」 という問題です。
以上をふまえ、各選択肢を検討します。
選択肢 1 ですが
t 分布は左右対称の分布です。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
平均値は 0 です。1では、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
別名がガウス分布であるのは、正規分布です。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
標準偏差 とは、分散の平方根です。
選択肢 5 ですが
順序尺度とは、1:痛い 2:少し痛い 3:それほど痛くない 4:痛くない というように、番号と順序を対応付けた尺度のことです。このような尺度でのデータに対しては、t 分布は利用されません。
以上より、正解は 4 です。
類題 99-67
参考 薬学基礎 数学・統計学 検定
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