薬剤師国家試験 第101回 問143 過去問解説

 問 題     

指定薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 麻薬及び向精神薬取締法に基づき、厚生労働大臣が指定する。
  2. 販売を行う際には、指定薬物販売業の許可を得る必要がある。
  3. 大麻は、指定薬物に該当しない。
  4. 厚生労働大臣は、指定薬物である疑いがある物品を発見し、必要があると認めるときは、当該物品の販売者等に対し、検査を受けるべきことを命ずることができる。
  5. 指定薬物を廃棄しようとする者は、その数量等を都道府県知事に届け出て、職員の立会の下で廃棄しなければならない。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
指定薬物とは「中枢神経系の興奮若しくは抑制 又は 幻覚の作用を有している蓋然性が高く、身体に使用された場合に保健衛生上の危害の発生のおそれがある物」であって、指定されたものです。なぜわざわざ指定するかといえば、様々な取締法で規制されていないからです。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
指定薬物は、要は麻薬や覚せい剤みたいなものなので「指定薬物販売業」という業種はありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
廃棄で職員の立会いがいるのは、覚せい剤原料や麻薬の廃棄です。指定薬物を既に購入した人が廃棄で立会いが必要と言われたらなかなか廃棄できません。それはおかしい制度だろうと推測できるのではないかと思います。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。
類題 99-311100-142

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