問 題
下図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- Aは、肝静脈である。
- 直腸下部からの静脈血の大部分は、Bを経て肝臓へ流入する。
- Cは、交感神経系の興奮により弛緩し、副交感神経系の興奮により収縮する。
- Dに存在するランゲルハンス島は外分泌腺であり、その周辺には内分泌腺が散在する。
- Eには、C及びDからの分泌液の排出を調節するオッディ(Oddi)括約筋がある。
正解.3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
A は、肝動脈です。肝静脈は、図には表記されていません。肝臓上部に太く描かれるものを見たことがあるかもしれません。ちなみに全くわからなくても「肝静脈とは静脈だから心臓へ血液が行く血管。→ 肝臓で合成されたものを全身へ送るための血管 → やけに細く描かれているけど太くないとだめじゃないかな・・・?」と考えて、あやしい選択肢であると思えるとよいのではないでしょうか。
選択肢 2 ですが
B は門脈です。小腸で取り込まれた栄養を肝臓へ運ぶ血管です。直腸ではなく、小腸であれば正しい記述です。
また、B が門脈とわからなくても以下のように考えることができます。直腸とは、肛門直前の腸の部分です。坐剤を用いることで直腸下部から吸収させて初回通過効果を避けることができます。この選択肢の記述が正しいとすると、直腸下部から吸収させても大部分が肝臓へ送られてしまい初回通過効果を避けることができません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は、正しい選択肢です。
C は胆のうです。ごはんを食べるとまったり、消化モードになります。消化モードの時、胆のうは収縮して胆汁を分泌すると考えられます。そして、消化モードの時は副交感神経優位です。
選択肢 4 ですが
ランゲルハンス島は、ホルモンを分泌する内分泌腺です。外分泌腺では、ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、正しい選択肢です。
ちなみに、D は膵臓、E は十二指腸乳頭部です。乳頭部では、総胆管と膵管が合流します。
以上より、正解は 3,5 です。
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