薬剤師国家試験 第100回 問339 過去問解説

 問 題     

薬局製造販売医薬品(薬局製剤)の製造・販売に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 薬局における設備・器具で製造し、その薬局において直接消費者に販売又は授与する医薬品である。
  2. 薬局製剤は、厚生労働大臣の承認・許可を受けた薬局でしか製造・販売できない。
  3. 薬局製剤は、漢方薬を主体とした漢方製剤は含まれない。
  4. 薬局製剤は薬局独自の品目を、独自の製法によって製造することが可能である。
  5. 薬局製剤の製造販売にあたっては添付文書を作成する。

 

 

 

 

 

正解.1, 5

 解 説     

選択肢 1 は、正しい選択肢です。

選択肢 2 ですが
「厚生労働大臣の『承認』」を受けるのは「品目ごと」であり、「薬局」に対してでは、ありません。ちなみに「厚生労働大臣の『許可』」として「医薬品製造販売業の許可」 及び 「医薬品製造業の許可」を薬局が受けていないと薬局製剤の製造、販売はできません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
安中散、黄連解毒湯、葛根湯 など多数の漢方製剤が薬局製剤には含まれます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
薬局製剤とは何か という範囲は「薬局製剤指針」に定められています。薬局独自の品目を独自の製法で製造できるわけではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい選択肢です。

以上より、正解は 1,5 です。

ちなみに、薬局製剤の利点としては、「原価が安く、利益率が高い」、「記載事項などを遵守した上で包装・価格など、自由に工夫することができ薬局の独自性を打ち出す一つの方策となる」といった点があげられます。欠点としては、事務処理が増えることや副作用が生じた場合に責任が生じる点などがあげられます。

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