薬剤師国家試験 第100回 問302-303 過去問解説

 問 題     

地区の小学校の校長から担当の学校薬剤師に連絡があり、「適切な手洗い方法を児童に指導して欲しい」との依頼があった。

問302

学校薬剤師は小学校を訪れて児童に手洗いの指導を行った。手洗いが不充分になりやすく、指導の優先度が高い部位は以下のどれか。2つ選べ。

問303

手洗いが、感染防止に有効である可能性の高い感染症はどれか。2つ選べ。

  1. C型肝炎
  2. デング熱
  3. インフルエンザ
  4. 日本脳炎
  5. O-157感染症

 

 

 

 

 

正解.
問302:1, 4
問303:3, 5

 解 説     

問302

手のひらや手の甲は意識しなくてもごしごし洗います。指先や、指の付け根の間 が手洗いが不充分になりやすい部位です。

以上より、正解は 1,4 です。

問303

選択肢 1 ですが
C 型肝炎の原因は、C 型肝炎ウイルスです。感染している人の血液が、他の人の血液内に入ることにより感染します。手洗いでは血液の体内への侵入を防止するのに有効とは、いえません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
デング熱は、蚊によって媒介される感染症です。手洗いでは蚊による感染を防止するのに有効とは、いえません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、正しい選択肢です。
手に付着したウイルスを除去することで感染防止が期待されます。

選択肢 4 ですが
日本脳炎は、蚊によって媒介される感染症です。手洗いでは蚊による感染を防止するのに有効とは、いえません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい選択肢です。
手に付着した大腸菌を除去することで感染防止が期待されます。

以上より、正解は 3,5 です。

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