薬剤師国家試験 第100回 問69 過去問解説

 問 題     

二重盲検試験における「盲検」の説明として、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 被験者の背景情報がわからない状態で、処置群と対照群に割り付けること
  2. 被験者を処置群と対照群に、無作為に割り付けること
  3. 前向き試験と後ろ向き試験を、それぞれ独立に行うこと
  4. 被験者にエンドポイントを知らせずに試験を行うこと
  5. 処置群か対照群かがわからない状態で試験をすること

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

盲検とは、使う薬や治療法などの性質を 知らない状態で試験・研究を行う ということです。

選択肢 1 ですが
被験者の背景情報を知らない という意味ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
被験者の無作為割り付けはランダム化です。盲検では、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
前向き、後向きを独立に行うこと は盲検とは関係ありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
エンドポイントとは、降圧薬の試験であれば「投与後1か月後の血圧」といったような試験の評価ポイントのことです。盲検とは、関係ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。
処置群というのは、新薬を用いてみる患者群 などです。対照群というのは、比較する薬を用いてみる患者群 などです。使う薬や治療法がわからない状態で試験を行う ということは、目の前の人が処置群か対照群かがわからない状態で試験を行う ということになります。

以上より、正解は 5 です。
類題 100-194104-316317

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