薬剤師国家試験 第100回 問33 過去問解説

 問 題     

胃腸管に発現する受容体で、刺激されることで消化管運動を亢進させるのはどれか。1つ選べ。

  1. オピオイド μ 受容体
  2. アセチルコリン NM 受容体
  3. アドレナリン β2 受容体
  4. セロトニン 5-HT4 受容体
  5. ドパミン D2 受容体

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

選択肢 1 ですが
μ 受容体を刺激すると、腸の運動は抑制されます。消化管運動が亢進されるわけではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
アセチルコリン Nm 受容体は、消化管運動を亢進させません。アセチルコリンの受容体で消化管運動を亢進させるのは、M 受容体です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
β2 受容体が刺激されると、平滑筋は 弛緩します。つまり、消化管運動は亢進されません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。
モサプリド(ガスモチン®)等の作用機序です。

選択肢 5 ですが
D2 受容体が刺激されると、アセチルコリン分泌が低下するため間接的に、消化管運動は抑制されます。よって、選択肢 5 は誤りです。ちなみに、D2 受容体遮断薬(メトクロプラミド(プリンペラン®)等)は消化管運動改善薬として用いられています。

以上より、正解は 4 です。

参考 薬理学まとめ その他の消化性疾患治療薬

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