R1年 食品衛生監視員 No.4 毒性学Ⅰ (1) 問題と解説

 問 題     

化学物質に関する記述 ① ~ ⑤ について、妥当なものには ○ を、妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① カルバメート系殺虫剤であるパラコートは、生体内で活性酸素が生成され、細胞障害を生じることにより、肺水腫や肺線維症を引き起こし、呼吸困難で死に至ることが多い。

② 不燃性溶剤で洗浄剤として用いられる四塩化炭素は、シトクロムP450 による代謝でフ

リーラジカルが生成され、肝障害を引き起こす。

③ 天然に産出する繊維状鉱物であるアスベストは、繊維が極めて細いため、飛散して吸入してしまうおそれがあり、主に急性の神経障害を引き起こす。

④ ポリ塩化ビニル樹脂等の可塑剤として用いられるフタル酸エステル類は、容器包装などから食品中に溶出し、主に嘔吐や下痢などを引き起こす。

⑤ 乳幼児用調製粉乳に不正に混入されたメラミンが原因と思われる乳幼児などの肝障害の被害が報告されている。

 

 

 

 

 

 解 説     

① ☓
毒性メカニズムや症状に関する後半の記述 は妥当ですが、パラコートはカルバメート系ではありません

② ◯
四塩化炭素に関する記述です。

③ ☓
最後の部分が誤りです。アスベストは「急性の神経障害」ではなく「長期間かけて呼吸器障害、具体的には肺がんや中皮腫」を引き起こします。

④ ☓
最後の部分が誤りです。フタル酸エステルは「嘔吐や下痢」を引き起こすわけではありません。内分泌撹乱作用が懸念されています。

⑤ ☓
最後の部分が誤りです。「肝障害」の被害ではなく、乳幼児の「腎結石等の腎障害」が報告されています。

コメント