公務員試験 H30年 国家一般職(化学) No.18解説

 問 題     

人間の目が感知できる,波長 510 nm の光の最小のエネルギーは,角膜において3. 5 × 10-17 J といわれている。

角膜から網膜まで到達できる光子の数はそのうちの 1 割であるとしたとき,この弱い光を見ている人間の網膜に届いている光子の数はおよそいくらか。ただし,プランク定数を 6. 6 × 10-34 J・s,真空中の光速を 3. 0 × 108 m・s-1 とする。

1.  3 個
2.  9 個
3.  30 個
4.  60 個
5.  90 個

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     


プランク定数が与えられ、光子ときたので E = hν を思い出します。また、波の基本式 v = fλ の光速バージョンを考えれば「光速 = 振動数 × λ」 です。

まず、光の波長がわかっているので、振動数がわかります。3.0 × 108 = 510 × 10-9 × ν より、ν = 3.0 × 1017/510 です。

E = hν より、1個の光子の持つエネルギーは (6.6 × 10-34) × (3.0 × 1017)/510 です。角膜において感知できる最小のエネルギーが 3.5 × 10-17 なので、必要な個数は約 90 個です。(計算は以下のようになります。n は光子の個数です。)

1割が網膜まで到達するため、9 個とわかります。

以上より、正解は 2 です。
類題 H25no18

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