問 題
1.2008~2011 年度の間,いずれの年度も,民間銀行の不良債権額は,国営銀行の不良債権額を上回っている。
2.2008~2015 年度のうち,民間銀行の不良債権額が最大なのは2009 年度である。
3.2010~2015 年度の間,いずれの年度も,国営銀行において,債権総額の対前年度増加率は,不良債権額の対前年度増加率を上回っている。
4.国営銀行と民間銀行とを合わせると,2012 年度の不良債権額が債権総額に占める割合は,2011 年度のそれを上回っている。
5.国営銀行と民間銀行とを合わせると,2012 年度の不良債権額は,2013 年度のそれを上回っている。
解 説
選択肢 1 ですが、例えば 2011 年に注目します。棒グラフから、国営の最近総額は民間の 約 3.5 倍と読み取れます。そして、折れ線グラフから、不良債権率は国営も民間もほぼ同率とわかります。つまり「国営の不良債権額」の方が多いです。
よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが、2009 → 2015 をざっと眺めると、まず棒グラフから、民間銀行の債権総額は右肩上がりです。2009 → 2015 で約 3 倍になっていると読み取れます。
そして、折れ線グラフから 不良債権率は3%弱→2%強へと下がっていることがわかります。 割合は 1/3 程度しか下がっていないため、不良債権額は 2015 年の方が多いと読み取ることができます。( 100 万円の 3% → 300 万円の 2% の比較 のようなものです。)
よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが、国営銀行において「債権総額」がそれほど上がっておらず、「不良債権率」が急激に上がっているところがないか、という観点で資料を眺めます。2011 → 2012 年に注目すると、国営銀行の総額は 35 億→ 40 億弱 です。
一方、不良債権率は 2.2% → 3.2 % 程度に増加しています。すごく大雑把に 2%,3% と見ても 7億→12億 と、80% 近い対前年増加率なので、選択肢 3 は誤りと判断できます。
選択肢 4 は確実にいえます。
選択肢 5 ですが、2012 → 2013 で、債権総額は国営、民間共に増加です。そして不良債権率は国営が増加、民間が漸減です。合わせれば不良債権額は明らかに増えていると考えられます。
以上より、正解は 4 です。
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