公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.20解説

 問 題     

コンデンサの静電エネルギーに関する次の記述の㋐、㋑に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「図のように、電気容量 C の2 個のコンデンサに抵抗 R とスイッチ S を導線で直列に接続し、S を開いたまま一方のコンデンサには電荷 Q、他方のコンデンサには電荷 2Q を蓄えた。このとき、 2 個のコンデンサに蓄えられている静電エネルギーの合計は、 ㋐である。

次に、S を閉じると電流が流れ、十分に時間が経つと、電流が流れなくなった。S を閉じてから十分な時間が経過するまでの間に R で発生するジュール熱の大きさは、 ㋑である。」

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

コンデンサとくれば Q = CV です。また、コンデンサの内部エネルギーは U = CV2/2 です。初めの状態では C と Q がわかっているため、内部エネルギーの式に V = Q/C を代入し、 U = Q2/2C として計算します。2個のコンデンサの静電エネルギー合計は (2Q)2/2C + Q2/2C = 5Q2/2C です。正解は 1 or 2 とわかります。

S を閉じると、電荷が平均的に分布し、それぞれに 3Q/2 分布すると考えられます。この時、2個のコンデンサの静電エネルギー合計は (3Q/2)2/2C + (3Q/2)2/2C = 9Q2/8C + 9Q2/8C = 9Q2/4C です。スイッチを閉じる前後において、エネルギーが 5Q2/2Cー9Q2/4C = Q2/4C 減っています。この分がジュール熱の大きさと考えられます。

以上より、正解は 1 です。

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