公務員試験 H30年 国家一般職(電気・電子・情報) No.35解説

 問 題     

非線形方程式の解を数値的に求める方法に関する次の記述の㋐~㋓に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「区間[a0,b0] において連続な関数 f(x) が与えられたとき, ㋐ を満たすなら区間[a0,b0] に f(x) =0となる解 x が少なくとも一つ存在する。この解のうちの一つを求めるため,以下のステップで計算を行う。

ステップ0 : ㋐となるa0,b0 を見つけ,これらを初期値 ak,bk (k=0)とする。

ステップ1 :ak,bk の中点 c = (ak+bk)/2 を求め,f(c) を計算する。

ステップ 2 :も し ㋑ であれば,ak+1=ak,bk+1=c とおく。そうでなければ,ak+1=c,bk+1=bk とおく。

ステップ 3 : |bk-ak| が十分小さければ, ㋒ を解として出力する。そうでなければ,k= k+ 1としてステップ1 に戻る。このように解を求める方法を㋓と呼ぶ。」

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1.f(a0)f(b0) > 0f(ak) f(c) > 0c 2 分法
2.f(a0)f(b0) > 0f(bk) f(c) > 0f(c) 2 分法
3.f(a0)f(b0) < 0f(ak) f(c) < 0c 2 分法
4.f(a0)f(b0) < 0f(ak) f(c) < 0f(c)はさみうち法
5.f(a0)f(b0) < 0f(bk) f(c) < 0cはさみうち法

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

簡単な関数として、f(x) = x で考えるとわかりやすいと思われます。
x = 0 の時 f(x) =  0 となります。この「x = 0」を見つけるための手法として、ステップ0から考えていきます。㋐ですが、選択肢を見てみると、例えば区間として、[-1,2]を考えます。f(-1) = -1、f(2) = 2 なので、f(-1) × f(2) = -1 × 2 = -2 です。符号は負です。正解は 3~5 です。

次に、中点は 1/2 です。f(1/2) = 1/2 です。-1~2ではなく、-1~1/2 とする、ということで、0を含む区間が少し小さくなる、という流れと考えられます。 よって ㋑は f(-1) × f(1/2) < 0 で、b1 を 1/2 とする、ということだとわかります。正解は 3 or 4 です。そして、解は c と考えられます。

以上より、正解は 3 です。

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