公務員試験 H30年 国家一般職(電気・電子・情報) No.29解説

 問 題     

真性半導体に関する次の記述の㋐~㋓に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「真性半導体では,電子が熱エネルギーによって, ㋐から㋑へ禁制帯をこえて遷移できる。電気伝導に寄与するのは, ㋐にある㋒と, ㋑へ遷移した電子である。このため,真性半導体の電気抵抗率は,温度が上がると㋓なる。」

㋐ ㋑ ㋒ ㋓
1.価電子帯 伝導帯 正孔 小さく
2.価電子帯 伝導帯 正孔 大きく
3.価電子帯 伝導帯 電子 大きく
4.伝導帯 価電子帯 正孔 小さく
5.伝導帯 価電子帯 電子 小さく

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

半導体の性質に関わるエネルギー準位は「下から価電子帯、禁制帯、伝導帯」です。価電子帯は本来電子が詰まっています。半導体において、電子が不足した部分が正孔です。よって価電子帯にあるのは正孔です。電気伝導に寄与する遷移した電子が、温度が上がれば多くなると考えられます。すると電気が流れやすくなるため、抵抗率は小さくなると考えられます。※一般に、金属は高温ほど電気抵抗率が高くなり、半導体では小さくなります。

以上より、正解は 1 です。
類題H29no29

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