公務員試験 H29年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅰ(3)解説

 問 題     

感染症に関する記述 ①~⑤ について,妥当なものには ○ を,妥当でないものには × をそれぞれ記せ。

① 炭疽は,草食獣の急性敗血症性疾患で,ヒトには感染しない。

② 破傷風の特徴的な症状には,全身の骨格筋の強直性痙攣がある。

③ トキソプラズマ症は,感染動物の肉や臓器を生又は加熱不十分な状態で摂食することが原因の一つである。

④ サルコシスティス症は,我が国では,加熱不十分なクマ肉の摂食によるヒトの感染事例が報告されている。

⑤ ヒトの孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(sCJD)は,牛海綿状脳症プリオンが経口的にヒトに感染したことが原因と考えられている。

 

 

 

 

 

 解 説     

①ですが
炭疽とは炭疽菌による急性敗血症性疾患です。感染動物等からヒトに感染します。

②、③は、妥当な記述です。

④ですが
サルコシスティス症は、肉胞子虫と呼ばれる Sarcocystis 属原虫の寄生を原因とする寄生虫病です。ヒトには寄生しないのですが、多数寄生した「馬」肉を生食することにより、食後数時間で一過性の下痢等の消化器症状が見られます。症状は軽度で速やかに回復します。

⑤ですが
孤発性は、原因不明です。記述は「変異型」CJD についてです。

以上より、①☓、②◯、③◯、④☓、⑤☓ です。

コメント