公務員試験 H29年 法務省専門職員 No.55解説

 問 題     

社会化に関する記述 A,B,C のうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

A.第一次社会化とは,人生初期の基礎的パーソナリティ構造の形成段階において,基礎的で一般的な動機志向や価値志向を学習する過程であり,第二次社会化とは,第一次社会化を基礎に,個人が参加するもろもろの社会システムの中での個別具体的な役割遂行に関わる知識や技能などを学習する過程であるとされる。

B.政治的社会化とは,子供が成人になるまでの間及び成人に達して以降,集団や社会の政治文化との接触の中で,政治に関する知識や態度,価値,行動様式などを習得していく過程であり,家族,仲間集団,学校のほか,マス・メディアなども重要な役割を果たすとされている。

C.道徳的社会化とは,道徳意識の発達の社会的過程であり,J.ピアジェは,道徳意識の発達過程を,規範を多元的・相対的なものとみなす前期段階と,規範を無批判に唯一絶対的なものとみなす後期段階とに区分した。

1.A
2.B
3.C
4.A,B
5.B,C

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

記述 A は妥当です。
第一次社会化、第二次社会化についての記述です。

記述 B は妥当です。
政治的社会化についての記述です。

記述 C ですが
無批判、唯一絶対と考える段階から、多元的・相対的なものとみなすという順番と考えられます。すると前期、後期の対応がおかしいと判断できます。記述 C は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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